桃栗燕越南記録

2004年〜2014年の10年間仕事でベトナムに滞在。一度帰国した後、2015年桃と一緒になって燕が生まれて子育てベトナム生活が始まる。日々の記録とアウトプット。

生地仕入れ

知り合いに頼まれた洋服のオーダーがあるので

市場に生地を仕入れに行かなければだったのだが

自分でバイクに乗れなくなると

途端に交通費が上がって

予定外の予算がかかってしまう

今回は利益目的で受けてはいないが

足が出てしまうのは非常にバカらしい

 

どうしようかな〜面倒だな〜と

思っていた所に

ボスからすごいタイミングで

明日生地仕入れに行くけど一緒に行きません?

と連絡が来た

行きたかった市場もドンピシャ

行きたかった時間もドンピシャ

なんでしょうね

こういうの

引き寄せた感?

 

市場の仕入れは暑いし根気がいるので

慣れていない人が一人で行くと

中々きびしいものがあって

私が行ったら顔見知りも多いし

気軽に通訳も出来て

互いの利点ばっちり

 

欲しいものがない時は全くないけれど

当たると

ドンドン買いたい生地が出て来て困る

なんといっても暑いので

市場滞在は1時間が限度

それ以上いると頭が朦朧として体力も無駄に消耗するので

素早く決めなければならない

 

今回購入した平均の価格はm/80,000VND(約¥400)

日本だと800〜1000円ぐらいの質なのでやはり安い

流れ物の生地なので目利き次第で良い生地が手に入るけれど

m数は全然ないのでロットの多い買い付けは出来ない

古着屋のように1点ものの掘り出し物を楽しむ感じ

 

弟の結婚式に着る服もこの際作ってしまおうと

生地を物色

4月の末となると春

場合によっては初夏の暑さ

華やかなデザインの化繊素材は柄ではないので

リネンで

普段は絶対選ばないような薄紫を

春=明るめで 

というイメージだけで買ってしまった

 

デザインの写真を持って行っても作ってくれそうだが

やはり現物サンプルがないと

何かしらがっかりする物が出来るのがベトナムオーダー

 

悩ましいところだが月曜までに決めねば

 

そのまま午後は

元職場の

機械刺繍業者訪問を再度通訳でバイト

バイクで行く予定だったが

午後2時にもなると

5分外にいるだけで目眩がしそうな暑さ

これは30分近くバイクで走るのは危険だと

タクシーにて

 

最近増え始めているバス会社で有名な

Phuong Trang Taxiを拾うと

なぜかくそ暑いのにクーラーを付けてくれなかった…

 

機械刺繍の工場はきちんとクーラーが効いて

快適そうにものすごい数の刺繍をこなしている

 

普通は100枚〜1000などのロットで受けているらしいが

うちはやっと10枚オーダーするレベル

それでもそこまで高くない値段で快く受けてくれたのでありがたい

逆に10枚のために工場まで来て

商売成り立つの?と不思議そうに心配された

まあ あんまり成り立っていないけれど…

大量生産をしている人たちにとっては

一点ものとかでもお店が成り立つ世界が想像出来ないのだろう

 

私なんかにしたら

大して可愛くもない刺繍のデザインが

ものすごい量仕上がっていくのをみて

どうしてこの数が売れるのか不思議で仕方ない

 

とはいってもこういった工場訪問は

どこでも面白いし知らない世界を見れて勉強になる

 

去年ぐらいに日本で始まったnutte(縫って)という

1点からでもオーダー出来る縫製マッチングビジネス

 

ベトナムもネットで探しても縫製、刺繍業者の情報が

よほどの大手しか出てこないので

小口のオーダー業者紹介業は非常に需要があるかもしれない

…とは思うものの

 

生地を無くされる

カットを間違えられる

チャコがひどい

生地の柄を逆さに使われる

刺繍の色が同じと言いながら80%ぐらいのものを持って来る

仕上がりの長さが違う

期限に仕上がらない

 

数えたらキリがない過去の失敗談

(10数年の付き合いの上に何度も発注前に注意したとしても)

 

これらを思い返すと

責任を負いきれる自信がない

誰かやってくれないかな〜と思う

 

アイディアがあっても

実際に実行に移すということの大変さ

何かを一から始める人は本当に尊敬する