桃栗燕越南記録

2004年〜2014年の10年間仕事でベトナムに滞在。一度帰国した後、2015年桃と一緒になって燕が生まれて子育てベトナム生活が始まる。日々の記録とアウトプット。

入院

子供の入院の記録

2016/7/19〜7/25


生後一週間程で

へその緒が取れた後

いつまで経ってもおへそ周りの
赤味と汁が止まらなくて 
また生後二週間頃から
鼻水が出始めた。

新生児にはよくある事だろうと
あまり気にしていなかったら
一向に治る気配がない。

様子見のまま
一ヶ月健診が来たので
その際にどちらも相談したが
よくある事だから特に問題ないと
その時詰まっていたハナクソをとってもらい、おへそにも何か塗ってくれてそれで終わった。

その後、なんとなく症状が良くなってきたかなと安心したのも束の間で
おへその腫れは引かず
滲出液も止まらず
鼻水も止まらず
鼻水だかなんだかわからない
黄色い液体が
鼻下から口周りにまで
どんどんこびりついて
ホッペまでただれ始めた。

ベビーオイルやワセリンや
ワタを湿らしたものを塗って
こびりついたところをふやかして
取れる所はちょこちょことっていたが、取った所からまた黄色い汁がでてきてすぐ固まっていく。

これが綿棒や濡れたガーゼなどで
ぬぐっても全く取れないのである。

黄色い汁が固まるので
鼻づまりも日に日にひどく
息が苦しそうになってきて
(乳がしっかり吸えないので泣き出して更に鼻が詰まっての悪循環)
寝ている間などの呼吸困難が
心配になってきて
いよいよどうしようもないとなって
小児科を受診。

若い男の先生
症状をちゃっちゃと見た後
いきなり自宅で治療するか
入院するかの二択を迫られる。

出産の時に同じく
そんなん聞かれても困るがな、、
空気読むと
赤ちゃんなので完全に付き添いが
必要なためそれができる人がいるなら入院するに越した事はないといった様子。
先生曰く感染症の疑いがあるので…
ほなら入院でお願いします。と。

入院するなんて選択肢を全く予想していなかったので
正直、聞かれた時も1日点滴打ってそれで終わりぐらいだろうと考えていた。
すぐに病室に移り点滴開始。
いや、こら長引きそう…

初日は点滴の管が付いたままの
授乳や抱っこに四苦八苦。
ENも左腕を固定されているので
顔のむず痒さや
指がしゃぶれないのとで暴れる。
(なぜか左手しか咥えない)

こんなんいつまで続くのやーと
途方に暮れるも
2日目が過ぎる頃
入院生活というものに慣れてくると
ようやくできる限りの
自分のやりやすい環境作りに頭を回せるようになる。

ベッドの頭の方向を逆さにしたり
授乳時に必要な物を自分が
手の届く範囲にセットしたり。
色々考え始めた少し余裕の出来た自分に気が付いて
環境に馴染む生き物なんだなと
客観的にオモロイと思った。

小児科、産婦人科と書かれた
階だったので
ずらりと名前の入った病室を見て
子どもも結構入院してるんだな〜
なんて思っていたのだが
夜中にやたら
この世の者とは思えない
奇声や野太い咳だかなんだか
が聞こえてくる
なんじゃこりゃ…
深夜のトイレの怖い事といったら。

次の日気がつく、
子どもやないわ…
うち以外、ほぼほぼお年寄りやん。
ようく名前みたら
「菊造」とかあるし。

オカンに言ったら
ついでに認知症の人などもいてるで
との事。
なるほど、、
奇声の出どころ。

普通に考えて
この田舎町の病院に子どもが
こないいてるはずがなかった。

実はこの病院は
私が33年前に産まれた所なのだが
去年の秋に少子化によって
分娩を受け入れなくなり
赤ちゃんの産声が消えた。
替わりに入って来たのは
寝たきりのお年寄りというわけ。

担当してくれた看護師さんが
実は助産師で
久々の赤ちゃんの対応に
嬉しそうだった。
というか看護師さん全員
キャピキャピになってた。

ENがビービー泣いている時に
こちらが申し訳無さそうにしていると大人の方がよっぽどうるさいわ、と。笑

最初は夜の病院にビビっていたが
夜な夜な働く看護師さんたちの様子を見ていると
日々大変やなぁという思いの方が勝って怖くなくなった。

優しい看護師さんたちの元
日に日にすごく目に見えて良くなっていくEN。
ジクジクの汁が乾燥して
カサブタになって
ドンドン剥がれ落ちていき
4日目にはつるんとほぼ元の肌に。

後は経過を見る感じで、
とはいっても点滴を
外してくれる気配なく
あんなに小さい身体に
結局一週間切れる事なく点滴。

血液検査で
少しアレルギーの数値が出ていると伝えられたが、これは大きくなったら変わったりするので必ずしも
アレルギー体質ではないとの事。

別の検査でMRSAという
巷では有名らしい感染症の結果が。
元気な大人にはほぼ影響は
ないけれど、周りにいるような
寝たきりの患者さんにうつると
危険との事で、
結果がわかった後から
看護師さん、お医者さんは入室時に
手袋、マスク、エプロンを徹底。

有名な感染症とは言われても
知らないし、wifiがないので
ネットで調べられも出来ず
モヤモヤしていたのだが
後日、皮膚科の先生に診て貰うと
人間誰にでもある菌だから
大した事ないわよーと
さっくり不安を吹き飛ばてくれるコメントにほっとする。

まぁ本当に大した病気じゃなくて
良かったが
これからも心配は尽きないんだろうな〜

それにしても二人きりの病室の
真夜中にENが突然
ニコォっとこちらを見て
未来は明るい事しかないとでもいうような楽しそうな表情を浮かべたのを見てたまらんな〜と
それだけで元気になった。

この一週間で私もENも
少しばかり何か
成長したような気が。
ENは言われるまでもなく
デカくなっているだろうけど。。

毎日私の飯の差し入れと
洗濯諸々面倒見てくれたオカンに
感謝。
こういう事があると
ほんま一人ではやってけんなーと
痛感する。